抄録
エルサルバドルは2001年初頭の1カ月の間に立て続けに2つの地震で大きな被害を受けた。最初の地震は1月13日にエルサルバドル沖に発生し, およそ108,000の家屋被害と少なくとも944名の死者が報告されている。その半数以上はLas Colinasの一箇所の地すべりによるものであり, 火山性砕屑物が崩壊した場合の凄まじさを如実に物語ることになった。本報告は土木学会エルサルバドル地震被害調査団 (団長: 筆頭著者) の英文報告書から地すべりの部分に焦点を当て, これに詳細な検討を加えたものである。