抄録
わが国のダム貯水池堆砂管理は1950年代から行われるようになった計画堆砂容量の設定と1960年代後半から組織的に行われるようになった堆砂量のモニタリングにより基本的に進められている. しかし, 設定されたその計画値とその後のモニタリングによる実測値には少なからぬ乖離が見られるダムが多い. その原因の類推により, 流入土砂量を堆砂量管理の基本量とする考えを述べ, その応用として, 国土数値情報の地形・地質データとダム堆砂実績データから算出した流入土砂量との関係から土砂生産量強度マップを作成した.