ダム工学
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ダム湖の水質対策の動向
荒井 治高須 修二
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1997 年 7 巻 2 号 p. 90-97

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抄録

建設省所管ダムにおける水質調査の結果から, わが国のダム湖の水質は全体的には良好であるが, 流入河川の栄養塩レベルや洪水時の濁度は高く, 多くのダム湖が一時的な水質問題を生じる可能性があると判断される。水質問題の本質は水域への汚濁物質の流入であり, 段階を踏んで長期的に実施される流域対策が基本となるが, 暫定的な即効性のある対策も必要である。本論文は, その対策についてダム湖水質の実態を踏まえて論じたものであり, 水質問題の発生状況から, 湖内の流動や表層の植物プランクトンの増殖環境を制御する手法が, 水質対策として効果的であるとしている。

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© 一般社団法人ダム工学会
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