【目的】オーラルフレイル予防を目的とした口腔機能向上プログラムに関する報告は,数多く見られる。これらは主に,指導型の健康教育が行われており,参加者が主体のプログラムに関する報告は少ない。本研究では,参加者交流型の口腔機能訓練は,トレーニングの継続および口腔機能向上に有効であるという仮説を基に,一般社団法人グッドネイバーズカンパニーが開発した,スポーツ感覚で楽しめる参加者交流型の「くちビルディング選手権トレーニングプログラム(以下,KTP)」に着目し,その有効性を検証した。
【対象および方法】対象は,地域に在住する65歳以上の女性高齢者である。対象者は初回に,「くちビルディング選手権」への参加,口腔機能の測定・評価,質問紙調査を行い,その後4週間,「くちビル自主トレーニング」を実施し,初回と4週間後の各項目について比較した。
【結果および考察】全プログラムに参加できた者31名(平均年齢70.9±4.0歳)を解析対象とした。最大舌圧,開口力,努力性肺活量,最大呼気流量について,4週間後では有意な差が認められ,トレーニングの実施率は95.2%であった。感想の内容から単語頻出度の解析を行った結果,名詞「意識」が1位だった。
【結論】地域在住女性高齢者に対して実施したKTPは,トレーニングの継続および口腔機能向上に効果があり,オーラルフレイル予防のプログラムとして有効である可能性がうかがえた。