日本歯科理工学会誌
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総説
ジルコニア接着ブリッジの現状と可能性
小峰 太
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2022 年 41 巻 1 号 p. 58-62

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抄録

歯冠補綴治療において,歯冠補綴装置は装着材料を用いて支台歯に装着され,長期間にわたり口腔内で機能することが重要である.現在,セラミック修復において,高い機械的強度,優れた生体親和性を持つジルコニアが,クラウン・ブリッジ,インプラントアバットメントおよび上部構造など幅広く臨床応用されている.歯の保存の観点から,歯質削除量の少ないジルコニア接着ブリッジが紹介されているが,その際には支台歯と強固で安定したレジン接着が必須となる.ジルコニア接着ブリッジの成功には,安定した接着のみならず,適切な臨床的なプロトコルが必要であると報告されている.そこで,臨床におけるジルコニア接着ブリッジの長期安定性を獲得するための要件などについて紹介し,今後のジルコニア接着ブリッジの可能性について提示する.

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© 2022 一般社団法人 日本歯科理工学会
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