2022 年 41 巻 2 号 p. 130-134
コンポジットレジン系材料の製造および利用は主に,粉体状フィラーの樹脂への分散・混練,成形,硬化操作を経た後に,機能発現させる工程から成り立っている.この一連の工程で粉体の挙動をいかに積極的に制御できるかが,コンポジットレジン系材料の機能制御にむけた成否の鍵である.例えば,粉体は液中や樹脂中で容易に凝集体を形成し,この現象をうまく抑制しないと粉体の液中・樹脂中分散体は増粘固化して成形不良を招く.また,粉体材料の幾何学的特性に由来してコンポジットレジン系材料には樹脂/粒子間の界面領域が豊富に存在する.材料機能との相関性をみながらこの界面領域をいかに設計していくのかも材料機能創出に向けた重要な要素である.本稿では粉体材料をハンドリングする際に直面する困難性を簡単に概説した後,粉体プロセスの観点からはどのような点に留意してコンポジットレジン系材料を設計し得るのかご紹介したい.