開発にあたって
根管治療は日常臨床で多くの時間を費やしている処置である.日本では年間約600万症例の抜髄処置が行われている一方,まれに抜髄後に残髄に起因すると思われる疼痛が残るケースも報告されている.また,根管系は複雑多岐にわたっており,ファイルや薬剤を用いて化学的・機械的に清掃することが困難な未切削領域が存在することが知られており,その領域にいったん感染が波及すると除去・殺菌することが困難になり,難治性化してしまうこともある.感染源に対して,電気エネルギーを応用した対処ができないか検討され有効な機器としてルートZX3が開発された(図1ルートZX3(根管長測定モジュール+高周波モジュール)).