日本歯科理工学会誌
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小特集「レーザーで広がる歯科治療の可能性」
青色レーザーを応用した歯周病治療器「ブルーラジカルP-01」
中村 圭祐
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2024 年 43 巻 3 号 p. 151-153

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抄録

はじめに

東北大学大学院歯学研究科では産学連携プロジェクトにおいて新しいコンセプトの歯周病治療器「ブルーラジカルP-01」の研究開発を行ってきた.ブルーラジカルP-01は,超音波スケーラーに波長405 nmの連続波青色半導体レーザー光源を搭載した治療器である(図1).超音波スケーリング中に,スケーラー先端部からレーザー光と3%過酸化水素を放出することで,歯周ポケット内部で過酸化水素の光分解反応を引き起こす.この反応によって活性酸素の一種であるヒドロキシルラジカルを生成してデンタルプラーク中の細菌を殺菌し,歯周病治療の効果を高める.本稿では,ブルーラジカルP-01に関するこれまでの研究開発を概説する.

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© 2024 一般社団法人 日本歯科理工学会
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