2021 年 25 巻 2 号 p. 81-89
日本摂食嚥下リハビリテーション学会医療検討委員会が示している「嚥下調整食分類2013」(食事)早見表において,他の分類との対応として,日本介護食品協議会の自主規格であるユニバーサルデザインフード(UDF)の各区分との対応が明示されている.しかしながら,その精度についての検証は行われていない.本研究では,この互換性について官能評価により検証した.UDF 区分が明示された市販食品50 品目を試料とし,管理栄養士25 名による官能評価を行った.その結果,現状の製品のUDF区分表示の対応率(適合率)は56.0% であり,製品表示よりも咀嚼能力を必要とする傾向にあることが示された.また,学会分類2013(食事)早見表のUDF 区分の表記のうち,コード4 にも区分3(舌でつぶせる)を対応させることで適合率が上がることがわかった.