日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
Print ISSN : 1340-3451
ISSN-L : 1340-3451
透析技術
簡単・確実に行えるエコーガイド下シャントPTAの実際
成瀬 正浩中山 裕史阪口 峻一冨田 公夫
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 40 巻 5 号 p. 423-427

詳細
抄録

血管撮影装置に頼ることなく, 超音波診断装置 (エコー) ガイド下でシャント経皮血管拡張術 (PTA under ultrasound guidance : PTAUS) ができるとすれば, その利点は多い. たとえば, 患者のみならず医療従事者への放射線被曝という問題を考慮する必要がない点や, 血管撮影装置のない施設においてもPTAが施行できる点などがあげられる. 今までにもPTAUSを行ったとする報告はいくつか散見されるが, いずれの報告においても, 目的とする狭窄部位への正確なバルーン部誘導の困難さが, その欠点として論じられてきた. 今回われわれは, PTAUSを行うにあたり, 術前の正確なシャント肢へのマーキングに加え, カテーテルと等長の滅菌済みチューブをバルーンカテーテル起始部に装着する簡便な方法 (シャドウカテーテル法) を用いることで, 容易かつ正確にバルーン先端を目的部位へ誘導する技術を考案したので報告する.

著者関連情報
© 2007 一般社団法人 日本透析医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top