日本透析医学会雑誌
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症例報告
62歳で血液透析を施行しえている糖原病I型(von Gierke病)腎不全の1例
小林 則善佐藤 信之島岡 哲太郎谷本 光生井尾 浩章合田 朋仁大澤 勲濱田 千江子堀越 哲神谷 康司富野 康日己
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2011 年 44 巻 2 号 p. 163-167

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抄録
症例は62歳,女性.55歳時に,低身長,人形様顔貌,肝腫大,低血糖,脂質異常症(高脂血症),高乳酸血症,高尿酸血症を認め,糖原病I型と診断された.その後,徐々に腎機能障害が増悪し末期腎不全となった.ブドウ糖の持続的な供給による糖代謝の改善と透析の安定性から腹膜透析の導入を検討したが,肝腫瘍が認められ,腹膜透析の自己管理が困難と判断されたため血液透析を選択した.当初は血液透析施行中に低血糖を認めたが,毎回の補食により回避され,血液透析の経過は安定した.糖原病I型は,空腹時の著しい低血糖と高乳酸血症などが特徴であり,比較的若年で末期腎不全に至る症例が多い.本症例のように,十分な食事療法がなされていない状況での,60歳代の透析導入は稀である.また,本疾患における血液透析は低血糖により透析困難状態になり易いとされている.本症例は,補食のみにて安定して血液透析が施行できた興味深い1例と考えられたので報告する.
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© 2011 一般社団法人 日本透析医学会
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