日本透析医学会雑誌
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症例報告
速効型インスリン大量注射により低血糖が遷延した慢性C型肝炎合併血液透析患者の1例
佐藤 かすみ岩崎 美津子伊東 由紀枝若狭 幹雄
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2011 年 45 巻 2 号 p. 175-178

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抄録
57歳,男性.52歳時に糖尿病性腎症による慢性腎不全のため血液透析開始.経過中,慢性C型肝炎を指摘され,55歳時うつ病と診断された.自殺企図に速効型インスリンを1,200単位皮下注射し,2時間後に救急搬送された.搬送時に著明な低血糖と意識レベルの低下があるため入院となった.入院後は血糖モニターの上,持続的にブドウ糖の静脈注射が行われた.インスリン注射後24時間まで低血糖は遷延したが,後遺症なく回復した.インスリン大量投与により低血糖が遷延することは知られている.本例は,慢性肝炎を合併している血液透析患者であるが,合併症のない症例と比較して低血糖の持続時間の延長は認められなかった.現在まで血液透析患者でのインスリン大量注射の報告はきわめて稀であるが,今後,糖尿病性腎症の増加とともにこのような症例が増加することが予想される.
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© 2011 一般社団法人 日本透析医学会
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