日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
Print ISSN : 1340-3451
ISSN-L : 1340-3451
症例報告
結核性リンパ節炎を発症した血液透析患者の1例
坂本 譲, 今 裕史, 岩崎 沙理, 正司 裕隆, 谷 道夫, 小柳 要, 赤坂 嘉宣
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 48 巻 11 号 p. 677-682

詳細
抄録
症例は71歳, 男性. 糖尿病性腎症にて血液透析を導入し, 以後週3回の外来維持透析を施行していた. 前腕内シャント閉塞に対して対側前腕に内シャントを再造設したが, 再造設後4日目から37°C台の発熱を認めた. 各種抗生剤を投与するも解熱せず, CTを施行し左頸部および傍大動脈リンパ節の腫大を認め, 採血にてIL-2レセプター値の上昇も認めたことから, 悪性リンパ腫を疑い左頸部リンパ節生検を施行した. 摘出標本は結核菌PCR陽性であり, 病理組織学的検査所見では乾酪性類上皮肉芽腫を認めたため結核性リンパ節炎と診断した. 抗結核薬4剤併用の治療を開始し症状は軽快し, 治療開始後約1年目のCTでは明らかな再燃を認めていない. 血液透析患者では症状が典型的でないこともあり, 不明熱の原因として結核症を常に念頭におくべきである.
著者関連情報
© 2015 一般社団法人 日本透析医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top