抄録
69歳, 男性. 透析歴は23年 (原疾患 : 慢性糸球体腎炎), 67歳時に左腎細胞癌に対し左腎摘除術が実施され, 術後の定期造影CT検査で後天性囊胞腎 (ACDK) 内に造影効果を示す充実性領域が認められた. ACDK合併腎癌がもっとも疑われたため, 腹腔鏡下右腎摘除術が施行された. 病理検査において毛細血管性腎血管腫と診断された. ACDKを合併した透析患者では, 画像診断による腎血管腫と腎癌の鑑別は困難と考えられている. また透析患者に発生する腎血管腫はまれであり, 本邦の報告では本症例が5例目である.