日本透析医学会雑誌
Online ISSN : 1883-082X
Print ISSN : 1340-3451
短報
血液透析と前希釈on-line血液透析濾過における膜間圧力差 (TMP) に関する考察
—計算法と血液流量による影響—
守上 祐樹藤森 明久米井 真衣灰原 博子岡田 志緒子溝渕 憲子坂井 誠中西 健
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 49 巻 2 号 p. 187-190

詳細
抄録

血流量 (QB) とTMPの関係を明らかにする目的で, 血液透析 (HD) および前希釈オンライン血液透析濾過 (OHDF) の際, 血液側入口圧 (PBi), 血液側出口圧 (PBo), 透析液側入口圧 (PDi), 透析液側出口圧 (PDo) の4点の圧を測定した. 透析液流量は500mL/分とし, 血液流量 (QB) を100mL/分から250mL/分まで変化させTMPの変動を観察した. 5種類の計算式でTMPを算出し比較した. TMPの値は計算法によって大きく異なった. QBを上昇させた場合, HD条件ではすべての計算法でTMPは低下した. 一方, 前希釈OHDFではPBiを測定した計算法でTMPは上昇, その他の計算法では低下した. QBを上昇させると血液側の圧損失が増大するため, PBiを測定しなければ計算上のTMPの誤差が大きくなるものと考えられた. QB上昇の際, HDでは剪断速度の上昇のためTMPは低下し, 前希釈OHDFではQBの上昇により希釈率が低下したためTMPが上昇したと考えられた.

著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本透析医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top