高齢化が著しい血液透析 (HD) 患者の実態を把握し, 医療・介護の課題を明らかにするために, HDを新規導入した231名を生活場所・通院手段で分類し, 背景因子と予後を比較検討した. 生活場所は自宅203名 (87.8%), 自宅外28名 (12.2%) であった. 自宅生活者のうち自力で通院しているのは89名 (43.8%) で, 超高齢者12名を含む残りの114名 (56.2%) は送迎等の介助を要していた. 日常生活自立度および認知機能はいずれも自宅外群で低下していた. キーパーソンの同居率と種別が配偶者である割合は自宅群で高い一方, 介護保険の新規申請率, 腎専門医への紹介が導入直前である割合は自宅外群で高かった. 観察期間38か月で自宅群22名 (10.8%), 自宅外群9名 (32.1%) に死亡を認めた. 血液透析患者において, 患者自身の身体機能のみならず, 社会的要因も導入後の生活場所により異なっている実態が明らかとなった.