日本透析医学会雑誌
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短報
本邦における透析導入時原疾患の経年的推移―特に80歳以上の高齢透析患者に注目して―
小根森 元川西 昌弘
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2020 年 53 巻 1 号 p. 15-20

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抄録

2018年12月の日本透析医学会統計調査委員会の報告によると, 新規透析導入患者数は2015年以降増加傾向となったと報告された. 導入患者の増加には, 人口高齢化の影響が大きい. そこで透析原疾患の経年的推移と高齢者 (80歳以上) の導入時原疾患の特徴を明らかにするため, 過去7年間の日本透析医学会の統計調査 (CD-ROM版) のデータを用い, 年齢3区分別に原疾患別導入患者数の検討を行った. その結果, 20歳から80歳未満の原疾患割合と罹病率 (透析導入率) は, 糖尿病性腎症, 慢性糸球体腎炎で減少, 腎硬化症, 不明は増加し, その他は横ばいであった. そして, 導入患者の増加は80歳以上の患者数の増加によるものであった. この患者数の増加は高齢者人口の増加が主因であり, 80歳以上の罹病率を増加させている原疾患も関与していると考えられた. 今後は, 高齢者への対策が, 罹病率 (透析導入率) を減らすためにさらに重要になると思われる.

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© 2020 一般社団法人 日本透析医学会
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