2020 年 53 巻 6 号 p. 313-321
【目的】当院では2011年度より透析室看護師による腎代替療法 (RRT) 説明外来をshared decision making (SDM, 患者との共同意思決定) の手法に基づき開始した. これにより特に高齢者において腹膜透析 (PD) 選択が増えるか検討した. 【方法】2013年1月1日〜2018年12月31日の間, 当院にてRRTが必要となった連続の全患者を対象としretrospectiveに解析した. 【結果】対象患者637名 (平均年齢67.0±12.7歳) のうち, 療法説明を受講した群 (n=387) では, 療法説明を受講していない群 (n=250) に比べPD選択率が有意に高かった (30.7% vs. 16.8%; p<0.001). さらに75歳以上の高齢者 (n=202) に限定しても, 同様の結果であった (説明受講群, n=112; 説明非受講群, n=90) (25.0% vs. 7.8%; p=0.001). 【結語】高齢者においてもSDMの手法に基づき療法説明を施行することによってPD選択が高くなる可能性が示された.