日本透析医学会雑誌
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原著
狭窄病変手前の分枝血管が上腕動脈血流量 (FV) と抵抗係数値 (RI) の病変検出能力に及ぼす影響
人見 泰正鈴木 尚紀辻 義弘松井 博志小西 昂博高田 博弥延命寺 俊哉佐藤 暢
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2020 年 53 巻 7 号 p. 393-399

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抄録

【目的】上腕動脈から狭窄病変へ至るまでの血管ルートに逃げ道となる分枝血管がある場合とない場合で, FV, RIの病変検出能力にどの程度の数値的差異があるのかを調べた. 【対象・方法】対象は, 399名の維持血液透析患者とした. 対象をNormal群, 狭窄病変を有するStenosis群, 狭窄病変を有し病変手前に分枝血管を有するStenosis+分枝群に分類し, 各群間の背景因子とFV, RIの平均値を比較するとともに, 病変検出をアウトカムにROC曲線を描いた. 【結果・考察】Stenosis+分枝群の割合は, 病変を有する症例の39.0%を占めた. Stenosis群は狭窄病変検出に対するFVの信頼度がhigh accuracyであったが, Stenosis+分枝群ではlow accuracyであった. RIはともにmoderate accuracyであった. 本検討結果はエコーを用いた内シャント評価時に加味すべきである.

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© 2020 一般社団法人 日本透析医学会
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