日本透析医学会雑誌
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特集:コロナ禍における腎不全診療の現状と展望
新型コロナウイルス感染症における急性腎障害と急性血液浄化
小丸 陽平土井 研人
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2022 年 55 巻 2 号 p. 99-105

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抄録

新型コロナウイルス感染症(COVID‒19)は,まず上気道から感染し,重症化する症例ではその後に肺炎と多臓器不全に進展して時に致命的となる.COVID‒19における急性腎障害(AKI)の合併は生命予後と有意に関連する因子であり,入院するCOVID‒19症例の約30%,ICUに限れば約50%程度に発症すると報告されている.COVID‒19にAKIを合併する機序としてウイルス自体が腎臓に感染する可能性に加え,凝固亢進や炎症反応の惹起,肺腎連関など複数の要因が想定されている.また,最近のデータでは急性期を乗り越えた症例でも中長期的に腎障害が残存・進展しやすい可能性が示唆されており,ポスト・コロナあるいはlong COVIDを見据えた取り組みが求められる.急性血液浄化療法の実施に際しては,適切なモダリティの選択に加えて,本疾患特有の課題として感染防御や回路凝固などに留意することが必要である.

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© 2022 一般社団法人 日本透析医学会
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