日本透析医学会雑誌
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症例報告
長期型バスキュラーカテーテルが抜去困難となった超高齢血液透析患者の1例
三原 悠門 浩志黒瀬 亮辻中 瑛里香中村 匡志足立 大也山内 明日香深井 邦剛八田 告
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2022 年 55 巻 4 号 p. 265-269

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抄録

症例は94歳,女性.入院1年4か月前に腎硬化症を原疾患とした末期腎不全に対し,長期型バスキュラーカテーテルを左内頸静脈に留置し血液透析を開始していた.入院2日前に転倒し,右肩を打撲した.右肩の疼痛増悪,血液透析時の血圧低下をきたしたため入院となった.入院10日目に脱血不良のためカテーテル抜去を試みたが,皮下のカフを剥離した状態にもかかわらず強い抵抗を認めた.入院11日目に透視下造影検査でカテーテルにガイドワイヤーを挿入し,血管壁の付着を剥離しカテーテルを抜去した.日本において,長期型バスキュラーカテーテルは血液透析患者の高齢化とともに使用が増加してきており,抜去困難となるケースにおいては慎重に対応する必要がある.

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© 2022 一般社団法人 日本透析医学会
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