抄録
蛋白結合物質および中-大分子量物質の除去に優れた吸着剤である粉状活性炭シートカラム (UPC, BESPORETM) を開発し, それを用いた肝補助システムを考案した. 除去療法としてUPC-血漿潅流を行い, その後血漿交換を除去補充療法として行うシステムである。 末期原発性胆汁性肝硬変および続発性胆汁性肝硬変に対し1-2回/週の肝補助をそれぞれ6カ月間 (21回) および3カ月 (15回) 施行し, 延命効果および肝不全よりの離脱を得ることができた。 UPC-潅流によってビリルビン, 胆汁酸とも40%の除去量を得, 肝補助療法として有効であることが確認された。