日本透析療法学会雑誌
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慢性肝不全に対する粉状活性炭シートカラム (UPC, BESPORETM) を用いた血液浄化療法の経験
川西 秀樹新原 亮星野 修司番匠谷 孝広森石 みさき高橋 直子平林 晃土谷 太郎
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1988 年 21 巻 1 号 p. 55-59

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抄録

蛋白結合物質および中-大分子量物質の除去に優れた吸着剤である粉状活性炭シートカラム (UPC, BESPORETM) を開発し, それを用いた肝補助システムを考案した. 除去療法としてUPC-血漿潅流を行い, その後血漿交換を除去補充療法として行うシステムである。 末期原発性胆汁性肝硬変および続発性胆汁性肝硬変に対し1-2回/週の肝補助をそれぞれ6カ月間 (21回) および3カ月 (15回) 施行し, 延命効果および肝不全よりの離脱を得ることができた。 UPC-潅流によってビリルビン, 胆汁酸とも40%の除去量を得, 肝補助療法として有効であることが確認された。

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© 社団法人 日本透析医学会
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