日本透析療法学会雑誌
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血液透析患者におけるアポリポ蛋白B-48の血中動態に関する研究
宮井 利彦
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1988 年 21 巻 12 号 p. 1157-1166

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抄録
最近アポリポ蛋白 (Apo) Bには, 小腸由来のApo B-48と肝臓由来のApo B-100の存在が報告され, その代謝上の特性が注目されている. 慢性腎不全時には中性脂肪 (TG)-richリポ蛋白内にApo B-48が高率に出現することが, Nestelおよび我々によりみい出された. しかしこのVLDL分画Apo B-48の停滞におよぼす原因はまったく不明である. 本研究ではその停滞の促進あるいは抑制因子を臨床的に検討することを目的とした.
透析患者ではVLDL分画Apo B-48比 (Apo B-48/(Apo B-100+Apo B-48)) は健常人に比べ高値であり, さらに血漿TG値をマッチさせても透析患者のApo B-48比は健常人のそれに比べ高値であった. また透析患者の場合にその比は血漿TG値やVLDL総量と正相関を示し, 経口的に脂肪負荷するとApo B-48比の増加がみられた. 透析前後での変化では, Heparin透析2時間後でApo B-48比は減少した. 同様にHeparin透析2時間後VLDL分画でApo Eの増加とApo Cの減少がみられその結果としてApo E/C比は増加した. 一方Gabexate mesilate (FOY) 透析前後では, VLDL分画Apo B-48比, Apo E, Apo Cは変化しなかった. 以上のことより慢性血液透析患者のApo B-48の血中停滞に, 肝臓での摂取異常すなわちApo Eの減少とApo Cの増加が関与し, heparin透析によりApo E/C比が増加し, Apo B-48の肝臓での摂取が改善されたことを示している.
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© 社団法人 日本透析医学会
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