日本透析療法学会雑誌
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透析廃液分析による血中各種溶質濃度の推定
阿部 良悦積 惟貞森口 利一鈴木 茂勝小野 美香小野 清
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1988 年 21 巻 7 号 p. 629-634

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抄録
透析廃液の分析からの各種溶質の血中濃度の推測を試みて, 延べ56回の定期採血時に透析廃液を採取し, その成分分析を行った. 溶質濃度の推定は, CB1=CD0・QD1/CL, またはCB1=(CD0-CD1)・QD1/DB+CD1によった. 推定に必要なクリアランス (CL) およびダイアリザンス値 (DB) は, in vitroの公表値 (I), 1コンパートメントモデル理論からの推算値 (II), 当施設におけるin vivoの実測値 (III) を使用した. 透析廃液の採取法は, 用手法 (A法: 採液時間5秒以下), 25G注射針を介した真空採液管による法 (B法: 同50-60秒) ならびに, 細管を介しての自然流出による方法 (C法: 同30-40秒) の3法を用いて, 相互に比較した.
その結果, 血中推定値と実測値の間の相関係数は, 尿素窒素で0.946843, クレアチニンで0.947193, 尿酸で0.939947, カリウムで0.7866116, ならびに無機リンで0.895199と, いずれも高い相関が見られた. 推定値/実測値百分率の平均は, 尿素窒素で100.8±12.42 (S. D.), クレアチニンで101.7±22.67 (S. D.), 尿酸で100.4±19.44 (S. D.), カリウムで102.9±12.89 (S. D.), 無機リンで103.4±23.48 (S. D.) であった.
採液法BとCによる推定結果が, Aによるものよりも実測値に近似していた. これらの相違は本質的には採液時間のそれであると思われた. クリアランス, ダイアリザンスの算定方式では, 一長一短はあるが, 推定値は川法による場合がもっとも実測値に近く, バラツキも小さかった.
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© 社団法人 日本透析医学会
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