日本透析医学会雑誌
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透析患者の便秘に対するpolydextroseの効能
近松 香里北野 智賀子佐藤 由佳藤田 昌子石黒 源之大熊 俊男幾高 敏晴平野 高弘
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1995 年 28 巻 1 号 p. 77-81

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抄録
透析患者は水分制限や野菜摂取量すなわち食物繊維摂取量が少ないため, 便秘を呈する場合が多い.
入院中の維持透析患者で便秘のため緩下剤使用中の男性3名, 女性3名の計6名を対象とし, 1993年10月1日より水溶性食物繊維 (polydextrose) 10g含有のゼリーを1日1回食事に加え, 排便調査を行いその有用性を検討した.
排便日数の増加, 緩下剤使用量の減少, 便性の改善, 排便時間の定期化が半数以上に認められた.
維持透析患者への便通コントロールとしてカリウムを含まないpolydextroseの食事への添加は, 有用な方法であると考えられた.
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© 社団法人 日本透析医学会
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