日本透析医学会雑誌
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長期透析患者のアミロイド沈着滑膜におけるadvanced glycation end productsの免疫組織化学的証明
丹羽 利充宮崎 滋勝崎 智之立道 憲幸武井 佳史宮崎 高志森田 俊平沢 由平前田 憲志
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1995 年 28 巻 5 号 p. 865-871

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抄録
透析アミロイドーシス患者のアミロイド組織から抽出されたβ2-microgiobulin (β2M) はMaillard反応によりadvanced glycation end products (AGE) により修飾されていることが報告された. 我々はAGEに特異的なモノクローナル抗体を作製し, 免疫組織化学的にアミロイド組織中のAGE抗原の検出を試みた. 手根管症候群を合併した長期透析患者から手術時に採取した滑膜中のアミロイドのAGE抗原の局在を, モノクローナル抗AGE抗体を用いた酵素抗体法により検討した. その結果, β2M-アミロイドと同じ部位にAGEの局在が証明された. また, アミロイド周囲の浸潤細胞にもAGEが認められた. 結論として, 透析アミロイドーシスの滑膜β2M-アミロイドはAGE化されていることを免疫組織化学的に証明した.
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© 社団法人 日本透析医学会
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