日本透析医学会雑誌
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小児腹膜透析患者におけるdextran 70を用いたperitoneal net fluid absorption rate (PNFAR) の経時的変化の検討
朝長 香飯高 喜久雄中村 信也守屋 俊介北條 みどり
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1998 年 31 巻 12 号 p. 1449-1453

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抄録
6歳から17歳までのCAPD患者12例 (男子8例, 女子4例) にdextran 70を用いて小児腹膜透析患者におけるexitoneal net fluid absorption rate (PNFAR) を測定し, 1年後に再度測定しその変動について検討した. 1回目のPNFARは, 平均160±48.3ml/4時間 (4.9±1.9ml/kg/4時間) で1年後の再検値は平均254±205ml/4時間 (7.2±5.9ml/kg/4時間) であった. 1回目と1年後の2回目のPNFARの間に有意差はみられなかった (p=0.20). しかし, 腎機能の残存していなかった6例においては1回目と2回目の測定値の差が平均19.6±11.6ml/4時間 (0.80±0.6ml/kg/4時間) と良好な相関がみられた (r=0.90, p=0.03). 一方腎機能の残存している症例においては変動が大きく再現性に乏しい結果が得られた.
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© 社団法人 日本透析医学会
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