日本透析医学会雑誌
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Peripheral quantitative computed tomography (pQCT) で追跡した血液透析患者の橈骨皮質骨密度の経年変化と副甲状腺摘除術後の変化
藤森 明内藤 秀宗宮崎 哲夫依藤 正彦吾妻 眞幸岩崎 徹
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1999 年 32 巻 5 号 p. 333-337

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抄録

Peripheral quantitative computed tomography (pQCT) を用いて血液透析患者の橈骨皮質骨密度, 相対皮質骨面積 (RCA=皮質骨断面積/橈骨断面積), 海綿骨密度の経年変化および副甲状腺摘除術 (PTX) 後の変化を追跡した. 皮質骨密度は副甲状腺ホルモン (PTH) 高値群では全例経年的に低下したが, PTH低値群では, 一様な低下は認められなかった. PTH高値群でのRCAは, 皮質骨密度と同様に, ほとんどの症例で経年的に低下した. またRCAは, PTH低値でも経年的に大きく低下する症例があり, このような症例では, 骨密度が保たれていても骨の強度が低下する可能性が考えられた. PTX後の皮質骨密度の増加は10%未満で, それも年齢の若い症例でしか認められず, 皮質骨密度が低下する前にPTX等の対策を講ずる必要があるものと考えられた. 一方RCAは, 一例を除き大きな増加が認められ, 皮質骨密度よりもより鋭敏なパラメーターである可能性が示唆された. 海綿骨密度は, 経年的観察でも, PTX後の観察でも目立った変化がなく, 透析患者の骨病変の評価には有用でないと考えられた.

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