日本透析医学会雑誌
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ビタミンE固定膜の過酸化脂質に及ぼす効果
3年間の長期臨床使用の効果
溝渕 正行木村 吉男多嘉良 稔白形 昌人村上 凡平小田 剛士松尾 嘉禮清水 純
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2006 年 39 巻 2 号 p. 123-129

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抄録
慢性維持透析患者にビタミンE固定膜を使用し, 血漿中の過酸化脂質 (酸化LDL, MDA-LDL) の変動について透析中の推移 (検討1) および3年間長期使用 (検討2) に関して検討した. 透析中の推移は, 維持透析患者にビタミンE固定膜, ポリスルフォン膜, 再生セルロース膜を各7名に用い, 透析前, 15分後, 透析終了時および次回透析前における過酸化脂質の変動を測定した. ビタミンE固定膜を使用した群は, 他の膜にくらべ, 酸化LDLの透析中の変動が有意に低かった. 3年間の長期使用では, DM患者7名, 非DM患者9名, 計16名で検討し, 継続して同一患者にて, 2年 (13名), 3年間 (11名) と継続検討を行った. ビタミンE固定膜を使用することにより, 過酸化脂質は酸化LDL, MDA-LDLともに低下した. DM群と非DM群と比較すると, 両者間で明らかな差は認められなかった. ビタミンE固定膜は透析中および長期使用によって血中過酸化脂質の低下を示すことから, 透析患者の動脈硬化の進展を抑制する可能性があると考えられた.
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© 社団法人 日本透析医学会
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