認知症治療研究会会誌
Online ISSN : 2435-8711
Print ISSN : 2189-2806
アルツハイマー型認知症に対する能動免疫療法・ワクチン戦略
田平 武
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ジャーナル オープンアクセス

2022 年 9 巻 1 号 p. 9-

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抄録
アルツハイマー病の診断・治療のパラダイムシフトが行われ,抗アミロイド抗体であるAducanumab が最初の疾患修飾薬として米国で承認された.アミロイドを標的とするさらに優れた抗体 医薬の治験が次々と行われており,アルツハイマー病の治療薬となると予想される.抗体医薬は比較 的安全性は高く各種疾患の治療薬として確立されているが,あまりに高価であり保険制度が崩壊する のではないかと懸念される.従って,やがて安全かつ安価な能動免疫療法にとってかわると予想され る.筆者らが開発してきた組換えウイルスベクターは安全性の面でハードルが下がってきており,今 後実用化に向けた開発研究の進展が望まれる.
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© 2022 認知症治療研究会
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