本研究では私立中高一貫の女子校の総合的な探究の時間(以降探究)にて、Googleドキュメント中心のICTを活用した、4000字~6000字の課題研究論文の執筆と発表事例4年分を用いる。本研究を公表と共有することで、新学習指導要領に定められた探究を本校以外でも基本的なICT技術のみで充実した実践の可能を示すとともに、論文執筆の限界と解決方法を考察する。ICTの普及により生徒の活動状況の把握と進度、質疑応答の簡略化や学年を跨いでの情報共有は好印象だが、生徒目線での情報量過多と論文の持つ専門性とのバランスを配慮する必要がある。指導教員の資料作成の工夫と生徒との対話の要点を心理学の観点も含めて分析を行ない、指導書の役割も同時に満たした。