主催: 日本デジタル教科書学会
後援: 文部科学省, 富山県教育委員会, 富山市教育委員会, 富山大学人間発達科学部附属人間発達科学研究実践総合センター
会議名: 日本デジタル教科書学会第7回年次大会(富山大会)
回次: 7
開催地: 富山大学 人間発達科学部
開催日: 2018/08/18 - 2018/08/19
本研究では、情報活用能力を高めながら、その能力を用いて探究を深めていく、すなわち、情報活用能力が総合的な学習における「探究の基盤」となるために必要な要件を明らかにすること を目的とした。仮説として、1ICT 環境、2単元構成、3働き掛けの3つの要素にそれぞれ必要 と思われる要件を設定し、それらが「探究の基盤となる情報活用能力」育成にどう関わっている かを児童の記述の変容を基に考察した。1には、探究の過程すべてにおいて子ども自らが ICT を活用することができるタブレット端末一人一台環境と探究に有用と思われるアプリケーショ ンを選定した。2には子ども自身が情報活用能力を用いることが課題解決を促す単元構成とした。 3は、ICT を効果的に活用して探究するための働き掛けを行った。その結果、抽出児童の発話記 録とデジタルマインドマップの記述において「自己の生き方」に関わる見方の変容と ICT 活用 の有用性への自覚について変容が見られた。そのことから、「探究の基盤となる情報活用能力」 の育成に効果的な ICT 環境と単元構成、働き掛けの要件の一旦が明らかとなった。