心電図
特集 座談会 心室頻拍・心室細動に対するアミオダロンの使い方―静注薬を中心として―
アミオダロン静注薬の作用機序について
神谷 香一郎
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30 巻 (2010) 4 号 p. 337-343

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抄録

不整脈薬物治療に関する注目すべき最近の話題は,我が国でもアミオダロン静注薬が承認され(2007年),経口投与と静脈内投与双方の使用が可能になったことである.日本循環器学会による「不整脈薬物治療ガイドライン(2009年改訂版)」においても,心室頻拍・細動などの重症心室不整脈に使用すべき薬剤として,アミオダロンが高い優先順位で記載されている.アミオダロンの心臓薬理作用の特徴は,多彩な分子標的を持つこと,および急性作用と長期作用が異なることである.静脈内投与では急性作用が中心で,電位依存性チャネルとしてはNa+チャネル,L型Ca2+チャネル,および遅延整流K+チャネル(特にIKr)の遮断が重要である.ウサギ灌流心を用いた光学マッピング実験では,心室に誘発した渦巻き型の旋回興奮(スパイラル・リエントリー)に対して,アミオダロンがリエントリーの機能的ブロックラインを延長させて旋回速度を遅くするとともに旋回中心のドリフトをもたらし,心室頻拍の早期停止を促すことが判明した.このようなスパイラルダイナミクスの変化は,アミオダロン急性作用のうちのNa+チャネル遮断とIKrチャネル遮断の複合効果によると考えられる.

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© 2010 一般社団法人日本不整脈心電学会
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