抄録
【背景】音声認識システムを用いた文字入力の有用性は,すでに放射線画像診断分野を中心に示されており,電子カルテなどにも応用されているが,循環器分野における意義は不明である.【目的】循環器検査の1例として,ホルター心電図の判読結果に基づくレポート作成における音声入力の有用性を検討する.【方法】ホルター心電図判読レポートを電子ファイルとして作成した278症例(年齢65±16歳,男性137例)で検討した.レポートは,キーボード入力(KB群,139例)または音声認識ソフトウェア(AmiVoice(R))を用いた音声入力(AV群,139例)で作成し,両群間でその所要時間などを比較した.各レポートには有意所見数に応じたレベルを付帯し,レベル別での解析も行った.【結果】両群間で年齢・男女比やレポート文字数およびレベル分布に有意差は認められなかった.所要時間はKB群に比してAV群で有意に短く(883秒vs. 764秒,p<0.001),同傾向はレポートのレベルに関係なく認められた.【結語】ホルター心電図判読レポート作成において,時間効率の観点から音声認識システムは有用である.