抄録
持続性心房細動(AF)に対して洞調律維持治療(リズムコントロール)を行う場合の第一選択薬であるベプリジル,アミオダロン†,ソタロール†の有効性とベプリジルの安全性について考察した.持続性AFに対する3剤の有効性を検討した複数の臨床試験を概観すると,除細動率はベプリジル69%,アミオダロン27%,ソタロール24%であり,ベプリジルの高い有効性が示されている.一方,ベプリジルによる治療中は,torsade de pointesや間質性肺炎といった致死的な副作用が発現することがあるため,十分な観察を行いながら慎重に投与することが重要である.
†保険適用なし