心電図
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第29回日本心電学会学術集会 第1回不整脈薬物治療サミット
心不全治療の立場から心房細動の薬物治療を考える
和泉 徹村上 雅美庭野 慎一
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2013 年 33 巻 2 号 p. 129-134

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抄録
心房細動は,慢性心不全患者の1/3に合併する代表的な加齢関連疾患である.従来は,心不全の重症化・再発予防の観点からこれらの患者に対応してきたが,急性期のレートコントロールに成功し,脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)ガイド下の治療が奏功するに従い,当初の課題は克服され,臨床像も異なるようになった.むしろ,長期予後における脳卒中・認知症・歩行困難などを回避するためのケア予防の先制介入が,少子・高齢化社会の医療課題となっている.リスクプロファイリングを確立し,アップストリーム治療を駆使して,ケア予防をも目指した診療体系が望まれている.
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© 2013 一般社団法人日本不整脈心電学会
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