心電図
Online ISSN : 1884-2437
Print ISSN : 0285-1660
ISSN-L : 0285-1660
原著
心房細動へのカテーテルアブレーションにおける患者入射皮膚線量の評価―肺静脈隔離の方法による影響―
瀬口 繁信西條 貴哉吉田 幸彦
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 39 巻 1 号 p. 25-32

詳細
抄録

【背景および目的】心房細動(AF)に対するアブレーションは,肺静脈隔離(PVI)の手技に伴う長引くX線透視により,放射線皮膚障害などの組織反応が懸念されている.近年,AFに対するPVIの方法として,従来の高周波アブレーション(RFA)のみならず,クライオバルーンアブレーション(CBA)やホットバルーンアブレーション(HBA)が行われるようになった.そこで,AFアブレーションにおけるPVIの方法別患者入射皮膚線量(ESD)を評価することを目的に,研究を行った.【方法】名古屋第二赤十字病院で2017年5月から2018年2月までに,AFに対してアブレーションを実施した342名(男233名,女109名)の性別,年齢,透視時間,シネフレーム数,参照空気カーマ(RAK),面積線量積,AFの性状を調査した.ESDは,血管撮影装置に表示されたRAKから評価した.【結果】AFアブレーションの平均総透視時間は53.1分,平均総シネフレーム数は388フレーム,平均総入射皮膚線量は303.3mGyであった.平均総透視時間が最も長かったPVIはRFAの60.1分,次いでHBAの52.5分,CBAは48.2分であった.平均総ESDが最も高かったPVIは,HBAの427.4mGy,次いでCBAの306.8mGy,RFAは281.7mGyであった.左前斜位50°からの透視では最大79.4分であったにもかかわらず,皮膚障害のしきい線量である2Gyに達する症例はなかった.【結語】かつては放射線皮膚障害を伴うこともあったアブレーションは,さまざまな線量低減対策によって被ばく線量の低減化が進んだ.(心電図,2019;39:25~32)

著者関連情報
© 2008, Japan Science and Technology Agency
前の記事 次の記事
feedback
Top