心電図
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タブレット端末により腹部植込みペースメーカに発生したマグネットレスポンスに関する検討
往田 有理山崎 北斗小川 禎治松岡 道生青木一憲
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2024 年 44 巻 3 号 p. 180-188

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抄録

【背景・目的】腹部にペースメーカ(PM)を植込んだ小児患児において,電磁干渉(マグネットレスポンス)を認める症例を経験した.本研究では,電磁干渉の原因を検証し,安全予防策を検討した.【対象・方法】マグネットレスポンスエピソード件数がログで残るAbbott社製PMを対象とし,PM本体が腹部に植込まれている患者26例で検討した.調査期間は2022年1月から2023年2月までに同エピソードが増加した7例の患児を対象に,電磁干渉の関連因子を検討した.【結果】患者は全員就学児童で,平均年齢は8±4歳であった.1ヵ月あたりのエピソード件数は平均39±91件/月で,発生時間は就学時間帯に顕著に増加していた.学校内における電磁干渉対象物として,就学時間帯以外に自宅でも同エピソードを認めたため,学習用タブレットとの関連が疑われた.タブレットを調査した結果,内部に磁石が使用されていることが判明した.タブレット使用時は腹部から離すよう指導したところ,マグネットレスポンス作動は消失した.【結語】PM本体が腹部に植込まれた児童が,タブレット端末を腹部に接触させた状態で使用する場合にはPMに影響することが示唆され,注意が必要である.

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© 2008, Japan Science and Technology Agency
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