2025 年 45 巻 3 号 p. 197-208
【はじめに】心臓交感神経節切除術は致死性心室性不整脈の治療として有用である.既報の交感神経節切除レベルは「星状神経節下部半分および胸部交感神経節T2-4」が多い.しかし,従来の切開法と比較し低侵襲である胸腔鏡を用いた場合,星状神経節へのアプローチは一般的な手法ではなく,呼吸器外科医との連携を難しくしている.普及には,術式の改良が望まれる.本研究では,星状神経節温存胸腔鏡下心臓交感神経節切除術について検討した.【方法・結果】対象は,薬剤およびカテーテルアブレーション無効の治療抵抗性心室頻拍に対して星状神経節温存胸腔鏡下心臓交感神経節切除術が施行された,左室駆出率の低下した心不全患者5名.星状神経節温存胸腔鏡下心臓交感神経節切除術は3名の治療抵抗性心室頻拍を抑制した.平均手術時間は108±24分,出血量は少量,手術手技に関連した合併症の発生は認めなかった.【結語】治療抵抗性心室頻拍に対する星状神経節温存胸腔鏡下心臓交感神経節切除術の効果および安全性が示唆された.