心電図
Online ISSN : 1884-2437
Print ISSN : 0285-1660
ISSN-L : 0285-1660
ホルター心電図記録を用いた加算平均心電図記録の信頼性―リアルタイム記録法との比較―
寺脇 一江長澤 進三好 彩新山 晶子高橋 敬子渓 浩司杉澤 一彦藤谷 和大岩崎 忠昭
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 12 巻 4 号 p. 409-417

詳細
抄録
ホルター心電図記録を用いた加算平均心電図 (SAE) の信頼性について, Late Potential (LP) に関連したパラメーターを中心にリアルタイム記録法と比較検討した.対象は45例, 記録法は3チャンネルポルター心電図計にてX, Y, Z誘導を記録, simsonらの方法に準じてQRS vector magnitudeを求め, リアルタイム記録も同様に行い, 各々RMS40, QRSD, LAS40を測定した.
結果: (1) 三つのパラメーターすべてでホルター記録とリアルタイム記録間での相関を認めた. (2) リアルタイム記録でのLP (+) 群においては, 両記録間でRMS40に有意な相関を得た. (3) VT (+) 群においても, 両記録間で, RMS40に有意な相関を認めた. (4) RMS40のVTに対するnegative predictive valueは両記録ともに高値であった.
以上よりホルター記録を用いたSAEは信頼性があり, LPの検出を中心に今後臨床的有用性が高いと考えられた.
著者関連情報
© 一般社団法人日本不整脈心電学会
前の記事 次の記事
feedback
Top