抄録
家兎左室心内膜のmonophasio action aotential (MAP) を体表面心電図と同時記録しながら, 自然洞調律下でcesium chloride (Cs, 1mM/kg) を20分間隔で3回静注し, 静注後に生じた心室性不整脈に対する迷走神経刺激 (VS) の効果を検討した.また, 250mseoの刺激間隔で右房pacingしながらCs (1mM/kg) を静注し, VSを加えなかった群 (oontrol群) と力口えた群 (VS群) のearly afterdepolarization (EAD) の振幅を比較した.CsはMAPにEADを誘発し, torsade de pointesに類似した多形性心室頻拍 (PVT) と規則的な単形性心室頻拍 (MVT) の2種類のVTを誘発した.MAPのtake-off potentialは, PVTではEADのpeaklevelであり, MVTではphase4であった.PVTはVSによって抑制されたがMVTは抑制されなかった.右房pacing下で, VS群のEAD振幅はcontrol群より有意に小であった.以上の所見から, PVTの機序はEADであるが, MVTはEAD以外の機序によるものであり, VSはEA口振幅を抑制することによってPVTを抑制したと推測された.