抄録
虚血プレコンディショニング (IP) 効果のメ力ニズムの一つとして, 心筋小胞体 (SR) におけるカルシウム/カルモデユリン依存性プロテインキナーゼ (CaMK) に着目した, ラット摘出灌流心モデルにおいて, 虚血・再灌流後の心機能 (left ventricular developed pressure) をend pointとし, multiple cycleのlPを行った.CaMKの特異的阻害薬であるKN-93の前投与はlP効果を消失せしめた.またSR蛋白のリン酸化によりその機能を制御しているCaMKの活性, およびリン酸化の程度, さらにCaMK依存性のSR Ca2+-uptake活性は, 虚血/再灌流を通してlP群で温存されていた.すなわち, SR CaMKはlP効果のmediatorとして重要な役割を担っていることが示唆された.