心電図
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心室壁表面で観察されるspiral waveの自発的分裂様式と心筋線維構造: コンピュータシミュレーションによる検討
芦原 貴司難波 経豊池田 隆徳伊藤 誠川瀬 綾香八尾 武憲杉本 喜久八木 崇文戸田 直稲垣 正司杉町 勝木之下 正彦中沢 一雄
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2001 年 21 巻 4 号 p. 470-480

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抄録
【目的】心室頻拍から心室細動への移行にはspiral wave (SW) の分裂などが考えられる.しかし, 複雑な3次元線維構造を有する哺乳類心室筋においてその分裂メカニズムはよくわかっていない.本研究では心筋線維構造がSWの分裂メカニズムに与える影響をコンピュータシミュレーションにより検討した, 【方法】心筋活動電位にはLuo-Rudy-1モデルを用い, 心筋線維構造が異なる3次元仮想心室壁を構成した.S1-S2法によりSWを誘発して興奮波ダイナミクスを記録した, 【結果】心室細動ではSWが3次元的に自発的な分裂を繰り返したが, その分裂メカニズムは壁の表面において (1) 2次元的に分裂が確認できるbreakup型と (2) 新たな興奮波がわき出るような形で分裂が起こるbreakthrough型に分けられた.SWの分裂メカニズムは, 心筋の線維走行ねじれの影響, 特に興奮波前面と線維走行方向との角度の違いにより大きく変化することがわかった.【総括】心室細動の複雑な興奮伝播パターンおよび分裂メカニズムには, 3次元的な心筋線維構造が重要と考えられた.
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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