心電図
Online ISSN : 1884-2437
Print ISSN : 0285-1660
ISSN-L : 0285-1660
Single lead VDD pacemakerにおける心房単極誘導の長期有用性に関する検討
高橋 英治五関 善成生天目 安英高沢 謙二山科 章
著者情報
キーワード: 心房単極誘導, 体位
ジャーナル フリー

2007 年 27 巻 4 号 p. 287-297

詳細
抄録
Single lead VDD pacemakerでの心房unipolar電極 (遠位: d-ring, 近位: p-ring) の有用性を検討した.対象は85名で植込み7日, 3ヵ月, 6カ月以後6ヵ月ごとに最長54ヵ月間背臥位と座位にてunipolarとbipolarでの最小心房波高を測定した, 全平均で心房波高はbipolar, d-ring, p-ringの順で高値を示した.unipolar設定時の間歇的無症候性sensing failureは38名中29名 (76%) に認められた.心房同期率はd-ring92%, p-ring95%, bipolar83%であった.d-ringでは7日後と比較し54カ月後 (背臥位0.72±0.74mV vs0.95±0, 78mV) でも同等な心房波高であった.Bipolar電極が使用不能の際, d-ringの使用にて良好な心房同期率を長期維持することが可能であり心房単極は有用と考えられる.
著者関連情報
© 一般社団法人日本不整脈心電学会
前の記事 次の記事
feedback
Top