心電図
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3.加齢に伴う心房筋ミトコンドリアDNAの欠失の変化と心房細動との関連: メタボリックリモデリングの可能性
久留 一郎井川 修
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2008 年 28 巻 2 号 p. 129-139

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抄録
ミトコンドリア (mt) DNAの欠失が加齢に伴いヒト心房筋に発生し, エネルギー代謝異常からAMP分解酵素の活性亢進が起こり心房筋アデニンヌクレオチドが枯渇する.この病態が心房細動 (AF) に関連することを報告する. [方法と結果] 開心術時に得られた右心耳ならびにラット心房筋およびAMP deaminase 3ノックアウトマウスを用いて分子生物学的手法により検討した.1) 心房筋mtDNAの欠失を伴う患者の特徴, (1) 心房筋mtDNAの欠失の頻度は加齢とともに増加する, (2) 欠失mtDNAは全mtDNAの0.3~2.0%であり, 欠失mtDNAを有する群の心房筋はATPとADPが低下し, 比較的AMPは増加するものの総アデニンヌクレオチド量は低下している, (3) 細胞内AMPはPKA活性を抑制し, イソプロテレノールにより増加したCa電流や活動電位持続時間の抑制を示す, (4) 欠失mtDNAを有する患者はAFの頻度が有意に高い.2) AF合併mtDNAの欠失に伴う心筋のAMP分解亢進, (1) 欠失mtDNAを有するAF群ではecto5'-ND蛋白量とAMP deaminase活性が有意に増加する, (2) 心房筋ミエロペルオキシダーゼ (MPO) 活性は欠失mtDNAを有するAF群で有意に高値である, (3) IMPはAMP deaminase 3ノックアウトマウス下肢虚血再灌流時の炎症を抑制した. [結語] 加齢に伴う心房筋mtDNAの欠失は, アデニンヌクレオチドを減少させATPに依存する電気的機械的不全やIMPに依存する抗炎症作用の異常を引き起こす.その結果, 心房筋のメタボリックリモデリングともよばれる複合病態が生じAFに関与する.
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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