抄録
12誘導心電図による心室性頻拍発生部位診断を目的として臨床的研究を行った。開心術時に術後不整脈治療用ペースメーカーワイヤーを両心室の各部位に縫着しておき不整脈治療の目的で心臓ペーシングを行った際, 12誘導心電図を記録した。その50症例の心電図についてQRS波形パターン, QRS電気軸, QRS初期成分の極性と刺激部位との関係について検討した。
心電図から刺激部位は右室7ヵ所, 左室7ヵ所に分類することができた。このことから12誘導心電図からVT発生部位を推定することができると考えられた。