抄録
症例は26歳の女性で, Fallot四徴症根治術後18年, 肺動脈弁置換術後3ヵ月目に再発性, 持続性心室頻拍 (VT) を発症し電気生理学的検査を行った.VTは右室のプログラム刺激により再現性をもって誘発された.最早期興奮部位は心室切開部である右室流出路に存在し, 同部位にcontinuous electrical activityが認められ, VTの停止と同時に消失した.VTを停止すべく右室心尖部より8個の基本刺激に続く2個の早期刺激を行ったところ, 基本刺激にてVTのレートは刺激レートまで上昇し, 体表面QRS波形はconstant fusionを示した.基本刺激の周期を270msecから240msecにするとQRS波形はprogressive fusionを示した.早期刺激時のVTの周期は刺激間隔より延長し, 伝導遅延の存在が考えられた.本例はreentryを支持するcontinuous activityとentrainmentの両者を有する示唆に富む症例と考えられた.