抄録
Holter心電図に心電図以外の生体情報が含まれているか否か検討した.20歳代男8名, 60歳代男12名を対象とした.Holter心電図記録から排尿に伴う心拍数変動 (dHR) を計測した.立位負荷試験, Valsalva試験, Isoprotereno1負荷試験を行い, CVRR, 血漿ノルエピネフリン (PNE) , 圧受容器反射感受性 (BRSI) , Isoproterenol感受性 (CD25) を求めた.その結果健常老年者において△HRはCVRR, BRSIと相関していること, PNE, CD25とは相関しないことが示された.これは排尿に伴う心拍数増大にvagal withdrawalが関与していることを示唆している.立位負荷にても心拍数は増大するがCVRRは変化せず, PNEが増大した.交感神経緊張状態が示唆される.CVRRはNREM睡眠時に小さく, REM睡眠時に大であった.CVRRは中枢神経系の影響を受けて変動することがうかがわれる.しかし, RR間隔ヒストグラムが正規分布をしているときのCVRRは日内変動が小さく, CVRRは安定した指標であると考えられた.