抄録
本報告は,情報創造型知的財産権教育の実践例紹介を目的にしている.始めに,特許電子図書館から情報を取得して当該情報を加工した後にデータベース教材を構築する教育方法を紹介する.平成9年に一方向の講義形式授業で実施した学生アンケートと今回実施したアンケート結果を比較したところ,学生の積極性を表す指標について顕著な改善が判明した.また,研究室における授業風景インターバル撮影9918画面を精査したところ,教官が何らの指示をしていないにもかかわらず授業中に1人の学生に対して平均0.29人から1.13人の学生が教授側に回り相互に教え合う共同学習効果が確認された.