2001 年 49 巻 2 号 p. 10-13
技術と社会の相互影響が益々強まるにつれて,技術者の地位向上が望まれると同時に,技術者自身に自己啓発による資質の向上や倫理への厳しい対応を迫るようになり,その一環としてCPDを要求するようになってきている.このCPDを時間的及び距離的な制約なしに効率的及び効果的に行うものとして遠隔教育の採用が考えられるが,そこにはFace-to-face教育との得失比較や実務を伴う教育の実施形態の検討など多くの議論すべき課題が存在する.そこで,これ迄の筆者の経験と技術者CPDに望まれる姿を基に,今後の議論へ資するために,これら課題についてのいくつかの論点を提示している.